人生トラベログ

就職留年マンがどうにか人生逆転するまでの記録

四月七日

 研修一週目が終わり、当然のごとく華金だった。

 僕は飲み会は嫌いじゃない。素面でよくわからん人と仲良くなるのは正直苦手だが、酔ってしまえばどんな人間(特に同期)でもそれなりに仲良くやっていけるという自負があるからだ。   

 ただ、回数を重ねるごとに恋愛の話が出始めるのがすごく苦手なのである。それは僕が今まで彼女がいたことなく童貞であることが原因である。

 同期はもちろん色々な人がいて、話好き・仕切りたがり屋・目立ちたがり屋・大人しい人などなど多様だと思う。ただ大人しい人達と話しても「非童貞臭」を感じざるを得ない。これは直接「童貞か否か」を確認したわけでは無いけれど、少なくとも僕の周りにいる童貞(かなり数は減ったが)とは似て非なるものだと思う。例えば滑舌が悪く皆んなにいじられていて、友達がいないことが悩みの同期にも彼女はいるし、非モテといじられる彼も非童貞である。社会における非モテのラインはとうに「童貞かどうか」というラインを超えているのである。

 一番キツイのは女性陣の話を聞くことで、彼女らは誰と付き合ってるだの誰と別れただのを延々と話す。そうした場で僕が話を振られたら「それっぽく」答えざるを得ないし、「彼女がいたか、非童貞か」を聞かれたら嘘をつかざるを得ない。本当に苦しい。何が苦しいってそれなりに健常ぶってるのに中身が伴っていないことが苦しい。これまで生きてきた中で色々な人の立ち振る舞いから学んだ僕は「童貞っぽさ」はある程度誤魔化せるようになったと思う。ただ中身は正真正銘童貞なのである。それを嘘ついてネタのように話すことは出来るし、多分誤魔化すことも出来るだろうけど、僕が童貞であることは今現在疑いようのない事実なのである。

 かなりこじらせた文章を書いたが、僕はここから早く抜け出したいと切に思っている。ただどう抜け出せばいいかわからない。安易に同期に手は出せないし、そもそも社会人になったばかりでそんなことを考えてる暇がない。なんなんだろうか?恋愛というものをもっと前に意識して行動すべきだったと思うし、劣等感を感じざるを得ない。社会に出て「キャラ」を演じ続ける僕は幸せになれるのだろうか?どうしてここまで引きずってしまったんだろう。情けない気持ちでしかない。